RF-4Cは1963年8月に原型となるYRF-4Cが初飛行し、生産型は翌1964年5月に飛行を開始した。地上追随レーダーの開発で全天候かつ低空侵入が可能な戦闘機を偵察にも活用しようということで ファントム戦闘機の空軍仕様F-4Cとほぼ並行して開発された。RF-101以降新しい偵察機を持っていなかった空軍は、それだけ偵察任務を重視していたわけで 海兵隊のRF-4Bよりも1年早く初飛行し部隊に配備された。
RF-4's Page
363rd TRW --------After 1972

16th Tactical Reconnaissance Suquadron....."
JO"
18th Tactical Reconnaissance Suquadron....."
JO"
62nd Tactical Reconnaissance Suquadron....."
JO"
33rd Tactical Reconnaissance Training Suquadron....."
JO"
363rd TRW --------Before 1972

16th Tactical Reconnaissance Suquadron....."
JM"
18th Tactical Reconnaissance Suquadron....."
JP"
29th Tactical Reconnaissance Suquadron....."
JO"
31st Tactical Reconnaissance Training Suquadron....."
JK"
33rd Tactical Reconnaissance Training Suquadron....."
JL"
39th Tactical Reconnaissance Training Suquadron....."
JN"

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F-16のページで ノースカロライナ州ショー空軍基地(Shaw AFB)の件は紹介したが、この基地をベースにしていた第363rd TRWは、元はTACの偵察部隊の中心的存在であった。RF-101やRB-66と言った変わり者の機体を保有しており ベトナム戦にも駆り出されて活躍したが 1965年からF-4Cを受領し始め テールコードは、”JP””JM””JL”を使っていた。1970年代の航空ファン誌上に基地取材での写真が載ったが、広い基地内どこもここもRF-4Cだらけと言う正に偵察機の巣というような基地だった。 

 1972年にすべての機体が”JO”に統一された。何せ PACAFやUSAFEには、RF-4の部隊は多かったが 本国のTACで唯一の戦術偵察航空団で4個飛行隊も所有していたので,その存在は目立った。後の1981年10月に 363rd TRWから363rd TFWに名称変更になったが この時点では、すでに16th TRSの1個飛行隊しかRF-4Cを使う部隊は無くなっており ほとんどを州空軍(ANG)などに機体放出していた。戦術偵察はすでに専門の機体を使わなくとも 戦闘機に偵察ポッドの装着で充分やれるようになったのだ。残った16th TFSは、RF-4Cのテールレターを1983年に”SW”に変更したが 1989年12月に最後のRF-4C-がこの基地で引退している。(2006年1月 記)
16th TRS
18th TRS
62rd TRS
33rd TRTS
1965年ベトナム戦たけなわの頃 米空軍は本格的な北ベトナム爆撃作戦ローリングサンダーを遂行した この際 それまでにMigに何機かが犠牲になっていたため,防空体制の極めて厳重な北ベトナムへの爆撃行誘導(所謂 パスファインダー)、AAAやSAMなど配置状況を事前調査するための偵察活動で 本土からこの363d TRWのRB-66やRF-4Cが派遣されている。ベトナム戦の写真で,非常に印象的な1枚に,このRF-4Cの真下でSAMが爆発し一瞬機体が大きく持ち上がり,続いて漏れた燃料に火がついて火だるまになって堕ちて行く僚機から撮られた一連の写真がある。どうやってその一瞬が撮れたのか不思議であるが,載ってる乗員たちの心理状態を想像してぞっとするような写真であった。
RF-4C全盛期のショー空軍基地363TRWには、以下の4個飛行隊が存在した。

第16戦術偵察飛行隊(16th TFS)
第18戦術偵察飛行隊(18th TRS)
第62戦術偵察飛行隊(62nd TRS)
第33戦術偵察訓練飛行隊(33d TRTS)

この内 16th TRS所属の9機のRF-4Cが、1965年10月に南ベトナムタンソンニュット空軍基地(首都空港があった)に派遣され実戦デビューした。ベトナムでの本機の有用性が認められ 現地で次々に新たな偵察航空団が戦時編成された。タンソンニュットABには、1966年第460戦術偵察航空団の2個飛行隊”AC””AE”のレターRF-4Cが展開、タイのウドーンABには、 第432戦術偵察航空団(432d TRW)が戦時編成され(後の432d TFW) 傘下に11th TRS、13h TRS,14th TRSの3飛行隊を擁する勢力となっている(レターは、”OZ””OO””OC”)。